不登校の修学旅行、どうするのが正解なのか…ここ、気になりますよね。
行きたくない気持ちと、行きたい気持ちが混ざっていたり、行かない・不参加を選んだときの内申への影響や欠席扱い、出席扱いの可能性、キャンセル料や返金のことまで、考えるほど不安が増えがちです。
さらに、人間関係やいじめの記憶、集団行動や宿泊の負担、体調の波がある場合は、修学旅行そのものが大きなハードルになりやすいんですよね。
この記事では、親としての向き合い方を軸に、学校の配慮の引き出し方や、代替としての家族旅行・日帰り体験・フリースクールのイベントなども含めて、あなたが落ち着いて判断できる材料をまとめます。
- 不登校の修学旅行で不安が強くなる理由
- 行かない選択の影響と内申の考え方
- 学校に相談するときの具体的な伝え方
- 参加できないときの代替体験の作り方
不登校の子どもと修学旅行の悩み

まずは「なぜつらくなるのか」を整理しましょう。理由が言語化できると、子どもも親も少しラクになりますし、学校への相談も具体的になります。
ここで大事なのは、あなたが「正解を即決すること」じゃなくて、子どもの負担のポイントを一緒に見つけることです。
不登校の修学旅行で行きたくない理由
不登校の状態が続くと、修学旅行は「楽しい行事」というより、負荷が一気に上がるイベントになりやすいです。
ここ、親としては「せっかくの経験なのに」と思いやすいですが、子どもの側から見ると「普段の生活の延長」ではなく、環境がガラッと変わる特別なイベントなんですよね。
普段、家でなんとか心と体を整えている状態だと、刺激が増えるだけでエネルギーがごっそり持っていかれます。
ポイントは、修学旅行が宿泊をともなう集団生活だということ。起床・移動・食事・入浴・就寝まで、ほぼ全部が「他人と同じペース」で進みます。
家だと、自分のタイミングで休めるし、しんどくなったら静かな場所に避難できますが、修学旅行では静かに逃げること自体が難しい場面も多いです。
バスの中、観光地の人混み、ホテルの大部屋、消灯後の空気。こういう「逃げ場がない感じ」は、想像以上に精神的な負担が増えるのです。
行きたくないは甘えじゃなく負荷の見積もり
行きたくない理由は、甘えではなく「負荷の見積もり」だと私は考えています。今の状態で耐えられるかを、子どもなりに真剣に計算しているんですよ。
実際、子どもは「行きたくない」と言いながらも、心の中では「行けたらいいのに」と思っていることもあります。しかし、親が「じゃあ行けるようにしよう」と一気に持っていくと、子どもは追い詰められることがあります。
ここは焦らず、まずは「何が一番しんどいのか」を分解していくのが近道です。
親ができる最初の整理ポイントとして、以下の3点を一緒に確認するのがおすすめです。答えが曖昧でも大丈夫であり、話しながら問題の輪郭が出てきます。
| 問題の種類 | 質問の例 |
|---|---|
| 時間の問題 | 何日間が一番しんどい?日帰りならどう? |
| 場所の問題 | バス、観光地、ホテル、どこが一番きつい? |
| 人の問題 | 班、同室、先生、誰がいると安心? |
この整理ができると、「全日程は無理だけど、この部分ならいけるかも」「この配慮があるなら挑戦できるかも」というように、選択肢が現実的になってきます。
逆に「全部無理そう」が見えたなら、それも大事な結論です。無理をしない判断は、長い目で見ると回復を早めることもありますよ。
不登校の修学旅行で行かない選択

修学旅行に行かない、という選択は逃げではありません。自分の状態を守る選択であると思っています。
行かないと決めたとしても、それで人生が決まるわけではありません。修学旅行は確かに大きなイベントですが、子どもの成長のチャンスは他にもたくさんあります。
むしろ、今の時点で無理をして傷が深くなると、その後の登校や人間関係の再構築に響くことがあります。「行かなかったからダメ」ではなく、「今は行かない判断で自分を守れた」という成功体験にしてほしいです。
また、親の善意がプレッシャーになることもあるため、注意が必要です。「一生の思い出になるから」と背中を押しすぎると、子どもは「断れない」方向に追い込まれがちになるからです。
子どもって、親を困らせたくない気持ちが強いです。もし子どもが迷っているなら、「行くなら何が必要?」「行かないならどう過ごしたい?」みたいに、どっちの道にも逃げ道を作ってあげるのが良いと思っています。
行かないと決めた後にやっておくとラクなこと
行かない判断をしたら、次に大事なのは「その期間の過ごし方」です。クラスのSNSや写真が流れてくる時期なので、見て落ち込む子もいます。ここは家庭で先回りして、心が折れにくい設計にしていきましょう。
- 旅行期間はSNSの通知を減らす・見ない工夫をする
- 家での楽しみ(映画、ゲーム、料理など)を一つ用意する
- 「代替体験は後で一緒に考えよう」と約束して希望を残す
そして、親自身の心もケアしてください。「うちだけ…」と比べるほどしんどくなるので、比べるなら「過去のわが子」と比べるくらいがちょうどいいです。
不登校の修学旅行と人間関係の不安
人間関係は、修学旅行の悩みで一番多い問題です。特に、いじめ・無視・仲間外れの経験があると、班行動や同室が「恐怖」に感じやすくなります。ここは本当に、周りが想像するより重いです。
ここで親がやりがちなのが、「気にしすぎ」「考えすぎ」と言ってしまうことです。その言葉によって、子どもは「分かってもらえない」と感じて、余計に相談しなくなります。
そのために大切なことは、まず不安を否定しないことです。「そりゃ不安だよね」と一回受け止めるだけで、会話の続きが出てきます。こういう場合には、事実と予測を分けるのをおすすめします。
- 事実:今、誰と話すと落ち着く?誰が怖い?
- 予測:旅行では、どの場面が一番不安?
この2つが整理できると、学校にも「班は固定がいい」「同室はこの条件なら安心」のように具体的な相談ができます。学校側も、具体的な相談ほど動きやすいものです。
「人間関係が不安です」だけだと、先生も何をどう配慮すればいいか分からないことが多いんですよね。
学校に伝えるときのコツ
学校に伝えるときは、言い方は丁寧でなくてもいいので、場面と希望をセットにすると通りやすいです。
| 不安の内容 | 本人の困りごと | 学校にお願いする案 | 伝え方の例 |
|---|---|---|---|
| 班行動 | 一人になるのが怖い | 先生の近くで動ける配置 | 班行動が不安なので、先生の近くで動ける形にできませんか |
| 同室 | 夜が特にしんどい | 同室メンバーの配慮 | 夜の不安が強いので、同室のメンバーを調整できますか |
| 自由時間 | 誰と回るか決められない | 合流や別行動のルール | 自由時間に困りやすいので、合流の仕方を決めておけますか |
親ができる「関係の守り方」
もし、旅行後のクラスの話題についていけないことを子どもが心配しているなら、「旅行の話を無理に合わせなくていい」と伝えると良いでしょう。合わない話題に無理して入るほど、心が削れてしまうからです。
代わりに、仲の良い子がいるなら「写真見せて〜」くらいの軽い距離感で、つながりを残せるといいです。学校に相談できるなら、担任に「旅行後のフォロー(話題の振り方や居場所)」についても一言お願いすると安心です。
不登校の修学旅行で体調面の心配

不登校の子は、体力が落ちていたり、睡眠リズムが崩れていたり、頭痛や腹痛などの不調が出やすかったりします。修学旅行は移動も多いので、疲れが限界を超えやすいんですよね。
しかも、体調は「当日の朝に突然崩れる」こともあります。だからこそ、ここは気合いじゃなく設計が必要です。
ここで大切なのは、「行けるか/行けないか」を根性で決めないことです。たとえば、当日の理想より体調が崩れたときのために、逃げ道を先に作るべきだと思っています。
逃げ道があると、子どもは不安が下がって体調も安定しやすいです。逆に「絶対に迷惑かけられない」となると、緊張で胃腸がやられたりします。
親子で事前に決めておくとラクなことを、以下に紹介します。
- しんどくなったら誰に言うか(担任・養護教諭など)
- ホテルで休めるか、別室対応があるか
- 薬や休憩のタイミングの取り方
- 途中で帰宅する可能性がある場合の連絡手順
当日に備える「現実的な準備」
事前の準備を「完璧」にしようとすると逆に不安が増えるので、最低限の安心セットに絞るのがおすすめです。
- 飲み慣れた薬(必要なら医師に相談)
- 体を冷やさないもの
- 耳栓やアイマスク(刺激が苦手な子には効きます)
- 移動中に安心できる小物
あとは「しんどいときの言い方」を決めておくと強いです。「すみません、体調が悪いです」って言葉が出ない子もいるので、「カードに書いて渡す」でもOKです。
なお、医療の判断が必要な不調がある場合は、最終的には医師など専門家に相談してください。修学旅行が近いと「今さら受診しても…」と思いがちですが、睡眠や胃腸の相談、メンタル面の相談などは、早くできるほど対策が増えますよ。
不登校の修学旅行と集団行動の負担
集団行動がしんどい子にとっては、「常に誰かと一緒」「遅れたら迷惑」という空気は、それだけで神経をすり減らします。しかも修学旅行は、普段よりテンション高めの集団になりやすいです。騒がしさやノリが苦手な子は、そこでもう疲れます。
そこで、集団が苦手な子ほど「一人になれる時間」があるかがカギだと思っています。自由時間があっても、実際は「誰と回る?」の圧がかかることもありますからね。
そのため、事前に学校側と相談して「一人でいてもOKな運用」を確認できると強いです。ここは、先生の理解があるかどうかで安心感が変わります。
学校に相談するときは、「班行動が不安です」だけで終わらせず、具体的な配慮案をセットで伝えるのがコツです。
- 先生の近くで動けるようにしてほしい
- 班を柔軟に変更できるようにしてほしい
- 体調不良時の離脱ルールを明確にしてほしい
ここで大事なのは、「本人が困るので」だけでなく、「安全に活動できるように」みたいな言い方を意識すると良いでしょう。
部分参加が合う子・合わない子
「全日程は無理だけど、日帰り部分だけなら」というように部分参加が現実的な子もいます。逆に、部分参加のほうがしんどい子もいます。
どっちが良い・悪いではなく、その子の今の回復度で決めるのが大事です。
部分参加が合うのは、「行けそうな場面が明確」「帰れる安心がある」タイプ。合わないのは、「参加した時点でスイッチが入って疲れ切る」「帰った後の落差が大きい」タイプ。この辺は、普段の様子から見立てていきましょう。
不登校の修学旅行をどう判断するか

ここからは「行く/行かない」の判断を、現実的に進めるための考え方をまとめます。学校との相談ポイントや、行けなかったときの代替体験まで含めて整理します。
最終的に何を選んでも、あなたとお子さんが「これでよかった」と思える形に落とし込むのがゴールです。
不登校の修学旅行不参加と内申
内申が心配で、「行かないと不利になるのでは?」と不安になる親は多いのですが、不安の正体が「情報不足」であることが考えられます。学校の運用を確認せずに想像で悩むと、しんどさが増えます。
修学旅行の不参加が、内申にどう影響するかは学校や自治体、評価の運用で変わります。なので、私は内申のために無理をさせるのは本末転倒だと思っています。
内申って、子どもを追い込むためのものじゃなくて、学びの記録のはずです。修学旅行で心が折れてしまったら、そっちの影響のほうが大きい場合もあります。
そこで内申が気になるときは、担任にこう聞くと話が進みやすいです。
- 修学旅行の欠席は、成績評価にどう関わりますか
- 不参加の場合、家庭学習やレポート提出などで対応できますか
- 出席日数の扱いはどうなりますか
学校のルールは年度や地域で変わることもあるので、正確な扱いは学校の説明・配布資料・公式情報を必ず確認してください。進路に関わる相談は、必要に応じて進路指導や専門家にもつないでOKです。
また、出欠の記録の扱いについては、制度としての考え方を把握しておくと落ち着きます。より一次情報に近いものとして、文部科学省の通知も参考になります。(出典:文部科学省「指導要録の『出欠の記録』における記載事項の取扱いについて(通知)」)
関連して、内申や成績表の見え方が気になる人は、より全体像を整理した当サイトの「不登校中学生の成績表の評価方法と高校受験対策」記事も参考になります。
不登校の修学旅行と学校の配慮

学校は、配慮してくれないわけじゃないです。でも、伝え方次第で出てくる選択肢が変わるのも事実です。
ここで、遠慮しすぎて「様子を見ます」で終わると、当日が近づいて不安が爆発する可能性が高まります。そのため、早めに「相談の土台」だけでも作っておくことをおすすめします。
相談の土台を作るさいのポイントとしては、「気持ち」だけでなく「場面」を切り出して相談することが大切です。
- バス移動が不安:席、休憩、体調不良時の対応
- 宿泊が不安:同室、消灯後のルール、別室の可否
- 班行動が不安:班の組み方、先生同行、合流の方法
「不安です」だけだと先生も動きづらいですが、「この場面でこう困る」に落ちると具体策が出ます。特に、「困ったときの連絡先」が決まるだけで、子どもの不安が下がることが多いです。
配慮は「お願い」より「共同作業」にする
先生に相談する際の言い方としては、「うちの子が安全に参加できる形を一緒に考えたい」とはっきり伝えると良いでしょう。そうすることで、先生も意見を受け取りやすいです。
学校側も「できること/できないこと」があるので、最初から100点を求めないのがコツです。代わりに、できる範囲を明確にして「安心材料」を増やしていきましょう。
なかには、「全日程は無理だけど、日帰り部分だけなら」というように部分参加が現実的な子もいます。一方で、部分参加のほうがしんどい子もいます。
どちらが良い・悪いではなく、その子の今の回復度で決めるのが大事です。学校と相談するなら、次の線引きを決めると揉めにくいです。
- どこまでなら参加できそうか(移動だけ/観光だけ/宿泊だけ等)
- 途中で抜ける条件(頭痛、腹痛、不安が強い等)
- 抜けた後の居場所(ホテル、保健室、先生同行など)
そして、最終判断は子ども本人ができる範囲で決めましょう。「親が勝手に決めた」になると、後で気持ちが崩れやすいため注意が必要です。
不登校の修学旅行に代替体験はある
もし、修学旅行に行けなかったとしても、子どもにとっての良い経験は作れます。修学旅行に行けなかった子は、「自分だけ何もない」って感じやすいんですよね。でも実際は、「その子に合った形」なら、学びも思い出も作れるんです。
代替体験のコツは、「埋め合わせ」ではなく「その子のペースで楽しい」を作ること。
家族旅行でも日帰りでも、本人が興味を持つテーマ(動物・科学・歴史・乗り物など)に寄せると満足度が上がりやすい
その他にも、以下のように代替体験のアイデアは沢山あります。
- 家族旅行:移動と休憩の自由度が高い
- 日帰り体験:負担が軽く、成功体験にしやすい
- 居場所のイベント:同じ状況の仲間と出会える
さらに、「写真」「記録」を残すと、子どもの自己肯定感が上がります。別に立派なレポートじゃなくて良いです。スマホで撮った写真に一言メモをつけるだけでも、「自分にも思い出がある」ことが残ります。
代替体験を計画するときも、費用は家庭ごとに無理のない範囲でOKです。「豪華にしなきゃ」じゃなく、「安心できて楽しい」が一番です。
不登校の修学旅行で親ができる支援

親ができることは、意外と多いです。ただし、やることの中心は「説得」ではありません。親の役割は安心の土台を作ることだと思っています。
あなたが落ち着いているだけで、子どもは少し安心します。逆に、親が焦っていると子どもは「やっぱり迷惑かけてる」と感じやすいです。
たとえば、子どもが「無理」と言ったとき、親は「何が無理?」と聞きたくなります。でも先に「そっか、無理って感じるくらいしんどいんだね」と返すと、子どもは話しやすくなります。
私はこれを「感情の翻訳」と呼んでいます。翻訳してもらえると、子どもは「分かってもらえた」という感情になって、次の情報(具体的な不安)が出てきます。
そして、学校連絡は親が引き受けていいです。子どもにとっては、先生に説明するだけでも大仕事ですから。
- 学校への連絡文を一緒に作る
- 相談内容をメモにして渡す
- 当日の「逃げ道」を学校と確認する
- 子どもが言えないことは親が代弁する
ただし、親が燃え尽きないための線引きをすることも大切です。親が元気じゃないと、長期戦でしんどくなるからです。スクールカウンセラーや支援機関などの相談先は、「困りそうな人が先に行くところ」くらいの感覚で活用していきましょう。
不登校の修学旅行を考えるまとめ
不登校の修学旅行は、「行くべきか、行かないべきか」だけで見ると、しんどくなります。選べないほど追い詰められているときは、まず「しんどさを減らす」ことが優先です。
修学旅行のゴールは参加することではなく、子どもが安心して成長につながる経験をすることだと思っています。
そのため、修学旅行に行けなくても、その子のペースで取り戻せる体験はいくらでもあります。行っても行かなくても、「自分で選んだ」「守れた」「次がある」と感じられたら、それは前進です。
だからこそ、親は「どうしたい?」を軸にして、学校と相談しながら選択肢を増やしていきましょう。費用や返金、欠席や出席扱いなどの事務的な部分は、学校や旅行会社の案内・公式情報を必ず確認してください。
必要があれば、医療や支援機関など専門家にも相談してOKです。ここは、あなたが背負いすぎないでくださいね。
あなたとお子さんが、納得できる形に落ち着くことを願っています。焦らず、比べすぎず、その子の「今の回復度」に合った選択を積み上げていきましょう。

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